【おすすめ】 『三四郎』 夏目漱石 著
こんにちは。今回は夏目漱石の『三四郎』について紹介したいと思います!
『三四郎』は夏目漱石の長編小説で、『それから』『門』へと続く前期三部作の一つです。
主人公の三四郎の視点から、青春ならではの学問、友情、恋愛への不満や戸惑いを描き出しています。
あらすじ
東京帝大入学のため九州から上京した三四郎。
活動のはげしい大都市のさまに驚き、孤独にふさぎこんでいたが都会的な女性・美禰子に強く惹かれていく…
感想
夏目漱石の他の作品と比べて読みやすかったです。
主人公の三四郎が抱える青年特有の悩みに共感できる部分がたくさんありました。
旅の途中で一緒になった女性と同じ部屋に泊まるも何もしなかったために、女性から「あなたはよっぽど度胸のない方ですね」と言われるところから、三四郎の純粋さがわかります。
また、恋の駆け引きに翻弄される不器用な三四郎がとても愛おしいです。
作中に何度も出てくる迷羊(ストレイ・シープ)という言葉は『三四郎』の核心を突く言葉です。
恋愛に迷える2人をストレイ・シープと巧みな表現で表しているのは、さすがの一言に尽きます。